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ぼんじんでん

凡人伝

佐々木 邦

「雄辯」大日本雄辯會講談社、1929(昭和4)年4月号~1930(昭和5)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 页

青空文庫

在学生が毎年死ぬのらしい。お召しによりましてとは正にそのことだ。尚お去年の卒業生が三名とも未だに職業に有りついていない。一寸の間に、これ丈けの心細いことが分った。

「父よ。今年は九名でございます。あゝ、我が盃は満ち溢る。当学園創立以来、高等学部に斯く多数の青年を迎えることは破天荒でございます。但しその中四名のものはこの席に列して居りません。約半数が油断をしています。それが皆当学園中学部出身のものであります。この点、私は遺憾に堪えません。父よ、彼等は弱きものであります。彼等が一日も早く母校に戻って、生徒の本分を尽しますようお導きあらんことを願い上げます。尚お今日は在学生が出て参りません。彼等は私達と一緒に新しき兄弟を歓び迎える筈でありました。父よ、彼等も又弱きものであります」

と生徒に対する苦情も交っていた。これは私も同感だった。

「父よ、私達教育の任に当るものも実に弱きものであります。あなたのお導きがなければ、何事も出来ません。私達に特別の明察と忍耐力を与え給え。私達は単に知識を頒つ丈けで満足すべきでありません。当学園の教育方針は教員各自実践躬行、もってクリスチャン・ゼントルマンを養成するにあります。