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あいこくしんわたしはこうおもう

和人は舟を食う

知里 真志保

知里真志保『和人は舟を食う』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『愛国心』私はこう思う、あの世の入口、生きているコタンの銅像、おば金成マツのこと、金成マツとユーカラ、学問ある蛙の話、言語と文化史、洞爺湖の伝説、日本語とアイヌ語の関係、図書館通い、アイヌ語学、アイヌ語のおもしろさ、アイヌ宗教成立の史的背景、ホッキ巻。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 70,567 字 · 144 页

青空文庫

と、今日で十日あまり、毎日休まずに責めたてている。最初はおまえが帰ってこないのを内心よろこんでいたのだが、今は勝手に家宝の金銀の玉を盗むこともならず、おまけに毎日毎日ひまなく責めたてられるので、ゆっくり食事することもできないありさまだ。おまえはもう、上方の国生れ育った国にもどりなさい。生きながら下方の国へ来た者は、上方の国へ戻っても、運が悪くてすぐ死ぬことになってはいるけれども、誰か身がわりの者をよこせば、本人はかえって栄えて、人一倍長生きをするということになっている。おまえは上方の国へ帰ったらすぐ叔父の所へ行って、下の国の美しいこと楽しいことを話し、おれたちが待っているからと告げて、なんとか叔父をだまして下方の国へ来るようにしなさい」

そこで、おれはふたたび犬どもに吠えられながらアフンルパ※(小書き片仮名ル、1-6-92)の所へ来て、そこから前のようにおれの行く手が明るくなると背後が暗くなり、背後が明るくなると行く手が暗くなる、という状態をくりかえしながら、とうとう穴を走りぬけておれの村へ帰って来た。

――この話はまだだいぶ長く続く。これから、この少年が叔父の家へ行って、村の人々に責めたてられている叔父をだまして、自分の身代りにアフンルパ※(小書き片仮名ル、1-6-92)からあの世へ送りだしてやり、その後