轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
「自警」1947(昭和22)年1月~1948(昭和23)年1月(5、6、11月は欠)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,419 字 · 152 页
すぐ起きようと思ったが、躰の節々が痛くてどうにもならず、それでこんなに遅く現われたという次第です。どうぞ御賢察を煩わしたい」
そういうと亀之介は慌ててハンカチーフを左手で取出して、自分の口へ当て、変な声を出した。
「昨夜から今朝までの間、あなたは何をして居られたか、一応ご説明願いましょう」
検事は落着いた同じ調子で訊いた。
「昨夜から今朝までの私の行状ですな。それなら至極簡単ですよ。昨夜は東京クラブで君島総領事の歓送会がありましてね、ご存じでしょうが君島君は学校の先輩でして……それでクラブはすごく賑かなことになりましてね、結局私がクラブを出たのが午前一時半頃でしたよ。いやあ呑みましたね、六七時間呑みつづけでしたからね。さすがの私も二度ばかり尾籠なことをやって伸びていましたがね、今日は躰が私のもののようじゃないようです」
亀之介は、たびたびハンカチーフを口へやった。
「それで帰宅せられたのは何時でしたか」
「さあ、私はそんなことを気にしなかったもんで正確なことは覚えていませんが、家政婦の小林が玄関の戸を開けて私を中へ入れたから、小林が覚えているでしょう」
そういって亀之介は、家政婦の姿を見つけようとして首をぐるりと廻した。