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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页
室町時代以後の俗法師すなわちいわゆる唱門師や非人などに関する史料は往々世間に存するところであるが、これをもって平安朝時代の俗法師に接続せしむべき、仲継ぎの史料の学界に紹介せられたものはきわめて乏しい。この際において有益なる史料が、大西君によって新たに学界に紹介せられたのは、ただに余輩一人の幸福のみではない。既掲『古事類苑』引「佐藤氏所蔵文書」の記するところのみでも、多少鎌倉時代における近畿地方の非人の状態を推測せしむるに足るものではあるが、さらに大西君紹介の右の古文書を参照することによって、いっそうその関係を明らかにすることができるのである。これらはいずれ漸をもって本誌上に続載すべき「俗法師考」中において発表することとして、ここにはとりあえず右両文書を一瞥したことによって、当時奈良坂、清水坂両所の非人間に生じた悶着の事情や、当時の非人の状態について得た所感の一斑を叙述して読者の参考に供し、かねて報告者たる大西君に敬意を表したいと思う。
佐藤氏所蔵寛元二年三月の文書のことは、すでに柳田氏の「夙の者と守宮神との関係」(『郷土研究』二巻九号)中にみえている。