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ぞくほうしこう

差別の根源を考える

喜田 貞吉

喜田貞吉『差別の根源を考える』。同一底本的分册已合并为一书。收入:俗法師考、融和促進、融和問題に関する歴史的考察。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 页

青空文庫

善光寺如来が百済から海に浮んで難波についたのが善記四年で、武烈天皇の四年に当たる訳であるから(『善光寺草創考』)、法師君すなわち真に法師であったのかもしれない。しかしその後法師の語はしばらくわが古書にみえぬ。欽明天皇十三年に仏法が伝わって後も、僧尼・律師・呪禁師・沙門等の称はあるが、法師の通称はみえておらぬ。用明天皇二年、帝病あり、皇弟皇子等豊国法師を引いて内裏に入れたとあるのが、僧侶としての法師の語の初見である。次に崇峻天皇三年司馬達等の子多須那が出家して、徳斉法師といったとある。推古天皇朝の留学僧新漢人日文を後に旻法師ともいっている。大化元年紀には、沙門狛大法師福亮だの、百済寺々主恵妙法師だのという名がみえるが、これらと並んだ他の高僧達には、単に沙門とのみあって、法師の語は用いてない。これから後には福領法師(斉明紀四年福亮と同人か)だの、願満法師(天智紀六年)だのという類の名が、だんだん多く現われている。しかし「法師」とあるものはやはりある特別の沙門に限られておって、広く僧といい、沙門というものをもって、ただちに法師とか大法師とか呼んだとはみえない。