轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かいていごじょうほう
改訂御定法
山本 周五郎
「文藝朝日」朝日新聞社、1962(昭和37)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 29,422 字 · 58 页
という意味のことが書いてあった。直衛はその訴状の必要なところに、印を付けたり、なにか書き入れたりしたのち、これでよし、と云って微笑した。
「明後日からここの白洲で下吟味を始める」と直衛は宗兵衛に云った、「要屋の主人と番頭、手代二人か、――ここに署名している者たち三人を呼出してくれ、時刻は五つ半だ」
「下吟味からやるのか」
「たっぷりとな」直衛は右手で左の腕をしごいた、「腕が鳴るということは本当にあるもんだな」
「玄蕃はどうする」
「お預けか、謹慎か」
「柳田左門どのにお預けちゅうだ」
「彼はそのままでいい、おそらく、白洲へ呼出すのは一度か二度で済むだろう」そう云ってちょっと考えてから、直衛は宗兵衛を見た、「そうだな、城代にはずっと出てもらおうか」
「下吟味にか、どうして」
「吟味に重みをつけたいからさ」と直衛はあっさり云った、「終りの二回くらいは他の重職にも列席してもらうつもりだ、少なくとも三人以上はね」
宗兵衛は呆れたような眼つきをした、「――いったい中所はなにを考えているんだ」
直衛は声を出さずに笑ってみせ、頼むよと云って席を立った。そして刀架から自分の刀を取りながら、急に思いだしたように振返って、佳奈べえはどうしているかときいた。