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わせだだいがく

早稲田大学

尾崎 士郎

尾崎士郎『早稲田大学』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「早稲田大学」凡例、早稲田大学、早稲田大学について、風蕭々、学校騒動。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,204 字 · 220 页

青空文庫

その席で金子馬治(筑水)以下六名のあたらしい理事が任命された。当分学長を空席にしたまま、理事の合議制によって学校の運営にあたろうというのである。これと同時に、何の調査もなければ下相談もなく、天野派の運動に参加したり、幾分の賛意を示したというだけの理由で、伊藤重治郎、井上忻治、原口竹二郎、永井柳太郎の四教授が免職された。運動の中枢部にいた武断派の学生の中からも伴重吉以下六名が放校処分をうけた。学生の処分は、生徒控所の掲示板に貼りだされ、教授の免職は葉書一枚をもって当事者に通達された。市内で発行する十五の大新聞はいずれも、大隈侯爵が、激怒のあまり、廃校せよと叫んだということをつたえていた。

学校側の態度が強化したことがわかると、「革新団」に立てこもる学生たちは、放校処分をうけた六人の学生をかこんで祝盃をあげた。玉突屋の二階では朝から楽隊の太鼓が鳴りつづけている。ふたたび学生の街に一変した鶴巻町の通りには、加藤清のつくった「革新団」の歌を高唱する声が夜更くるまでつづいていた。西方現助のいない三日間のうちに、武断派学生の感情は殺気立ち、ミルクホールや食堂で、この運動について冷静な批判を下しているものがあると、彼等は隊を組んで乗り込み、誰彼れの差別もなく路上にひきずり出して殴ったり蹴ったりした。