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わせだだいがく

早稲田大学

尾崎 士郎

尾崎士郎『早稲田大学』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「早稲田大学」凡例、早稲田大学、早稲田大学について、風蕭々、学校騒動。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,204 字 · 220 页

青空文庫

今は繁華な街に変っている高田の馬場も、雑木のふかい高原であった。落葉を踏んで歩かねばならないようなほそい道で、人力車の通ることさえ容易ではなかったと言われている。

この田圃の一角が埋ずめられて、次第に新開地の様相を呈してきたのは、開校式のあった翌年、大隈が雉子橋の邸宅をひきはらって早稲田に居をうつしてからである。その頃から大隈の楽天的な性格は学生たちの人気を博し、彼独特の大風呂敷によって次第に民間の情熱を大づかみに結集していった。最初の計画では、彼自ら総理となり、副総理に河野敏鎌を置き、小野梓を幹事長として、馬場辰猪、箕浦勝人等をそれぞれ重要なポストに配置して改進党を組織し、更に党員の中から別の人材を抜擢して、新聞経営を行い、此処に一大宣伝力を発揮した上に、東京専門学校によって、後につづくべき新時代の基礎を築こうというつもりであったらしい。新聞は「報知新聞」を買収して、矢野文雄、犬養毅、尾崎行雄等に一任し、東京専門学校だけは政党的立場から超越した学問の府たらしめるという理想の下に事を運ぶ予定だったが、しかし経営の主体が小野であり、彼の傘下にあつまる少壮政治家は自由に学校へ出入していたので、学生たちも学業の余暇には時事を論じ、政策を批判して、将来の大臣宰相を気どるという風潮は、外の空気が国会開設問題で湧き