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わせだだいがく
早稲田大学
尾崎 士郎
尾崎士郎『早稲田大学』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「早稲田大学」凡例、早稲田大学、早稲田大学について、風蕭々、学校騒動。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,204 字 · 220 页
たっているだけに、政治科も文科も法科も、ことごとく政治的色彩を帯びてきたのは当然の帰結である。
西南戦争からうけた打撃は、政府部内にもまだ生々しい傷痕を残しているときであったし、私学に対する警戒と、大隈の進退に疑惑の眼を向けていた政府の首脳者、特に大隈と親交のふかい伊藤(博文)と井上の意見は東京専門学校の存在を黙視することのできないという結論に到達した。警視庁に命じて内情を探索させ、場合によっては学校を閉鎖させるという準備が内密のうちに進められていたのも自然の成行である。その頃、高田早苗はシェクスピアの戯曲をテキストとして英文学の講座を受持ち、坪内雄蔵(逍遥)は憲法論を担当していた(これが逆になったのは早稲田大学と改称され、文科が新設されてからである)。坪内はこの頃から「春廼家おぼろ」という変名で、数種の政治小説を発表した。その発表機関が、改進党にもっとも縁のふかい「江湖新聞」や「東京絵入新聞」であったし、彼の僚友である高田も天野も市島も、一方では改進党に入党して政治活動をつづけていたので、文学によって立つ坪内もまた自ら進んで、彼の身辺に渦を巻く潮流に押し流されていった。