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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
在线阅读山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 页
高座を退いて二年余り、なんとかしていま一度円朝を聴きたいと、明治二十八年の秋ごろ、条野採菊、大沢緑蔭、大根河岸の三周など昵懇の人々が発起で円朝を説きつけ、浜町の日本橋クラブに円朝会というのを催した。客は華族さんや上流家庭の人々約百名、ゆったりした上品な会でみな大喜び。
出演者は前席として門下の真打円遊、円右、円喬のほか講談の伯知が加わり、その後では円朝が二席という寸法。そこでまず初席に伯知の日清戦争ほやほやの「川崎軍曹」、次は円遊が上る、このとき師匠円朝は客席へ来て幹事連の側に坐った。円遊も師匠を前にして晴れの高座と一所懸命、幇間が五重の塔の擬宝珠を嘗める「六升」(緑青)という得意の持話に満座腹を抱える。円朝もにこにこ顔に聴いていたが、終って幹事の一人が「巧いものですね」というと、円朝にやりとして、「私は弟子とはいえあの男の話はほとんど聞いたことがありません、まあ器用と申すのでしょう」、私はそばで同感同感といいたかった。
最後に上った円朝はさすがに光っていた。まず天明振りの小話二つ、「これは今まで誰も申し上げないお話で」と冒頭して「一人酒盛」、わざわざ酒の相手を呼び込んでおいて、ひとりでしゃべってひとりで飲む。