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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
在线阅读山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 页
借馬屋直伝の馬術
岩谷の赤馬車といえば奇抜だけに悪くもいわれたが、馬車全盛の副産物として一時は有名過ぎるほどの評判もの。
さて貸馬車繁昌の時代も三十六、七年頃が頂上で、その後は自動車に押されてポツポツ減少、四十年前後にはホテル専属のほか、数カ所の貸馬車業も閑散の体、しまいには全く姿を隠して、これらの古馬車は大抵地方の交通用に身売り、当時伊豆の修善寺温泉行きに、大仁から高等馬車が出るとのこと、さっそく私も修善寺まで一台注文すると、新橋あたりでさんざん稼いだ大古物、生れて初めて乗る馬車がこのはげちょろに全くうんざり。
借馬屋直伝の馬術
自慢の馬は揃っていわく付き
野球もテニスもまだ芽生えなかった我々の青年時代は、借馬、自転車但し木製、ボートの川遊びなどが新しいスポーツ、中にも平民が馬へ乗れるとあって借馬は一時相当の流行、だだっ広い馬場を構えた借馬屋が、これもずいぶんと細長い射場を備えた大弓場と並んで、市中人家稠密の場所を悠々と占領。
借馬だけに我々も尻馬に乗って出かけたのが神田御成道、同秋葉原、浅草の猿若町等々。秋葉の原は主人が騎兵上りで、ひととおり乗り方を教えてくれたが、誰も彼も新兵扱い、みずから馬の口を取って馬場を一周すると、この調子でと早くも突き放す。