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めいじせそうひゃくわ

明治世相百話

山本 笑月

在线阅读山本 笑月《明治世相百話(めいじせそうひゃくわ)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 128,862 字 · 251 页

青空文庫

それだけに自信も強い。あるとき烏森の寄席玉の井でこの「毛剃」を語ったが、なにが気に入らぬか客の内からしきりに弥次る。堪りかねた播磨、見台を押し退けてその客を睨みながら「木戸銭を返すから出てくれ」と大喝し、また悠々と語り出したには、さすがの弥次も度胆を抜かれた。

この人亡き後、この浄瑠璃は再び聴くを得ない。

次に中堅どこで、腕利きの新呂太夫、後に祖太夫、前受けはしなかったが熱演で聴かせた。唯一の呼び物は「反魂香」の吃又、又平の吃りに特別念入りの引きどもで一言一句五体をふるわして絞り出す必死の苦しみ、満面の汗は滝の如く拳を握り膝を叩き、果ては見台を押倒さんばかりの大車輪、息を引いて目を白黒する工合、餅が咽喉へつかえた形はあったが全く真剣で、この一段は当時の珍品。

本芸よりも交際上手で相当顔を売った花太夫、ふと茶番気を出して大胆にも声色入りの珍義太夫、新声館の人形に忠臣蔵五段目の口、千崎を団十郎、勘平を菊五郎の声色で語ったには驚いた。さすがに鎗が出て声色は封じられたが、寄席やお座敷ではおりおり用いた。愛嬌のつもりが全くのぶち壊し、その後三十間堀へ富貴亭という料理屋を開いて相当繁昌、おかげでこの難物も引退となってデン通連やれ嬉しや。