轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

04 第四部

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 178,724 字 · 355 页

青空文庫

次郎はもっとあびて行くかね。父さんは先に帰るよ。」

そう言ってさっさと水を出た。

次郎は、新賀と梅本の顔を見て、ちょっとためらったふうだったが、すぐ、

「僕、さきに失敬するよ。」

新賀も、梅本も、何か意味ありげに、大きくうなずいた。

間もなく俊亮と次郎とはならんで土手をあるいていた。水を出たばかりで汗は出なかったが、顔にあたる空気はいやに熱かった。

歩きながら、今度は次郎が、きょう学校での会合の様子を話し出した。彼の調子はかなり興奮していた。俊亮は、しかし、「うん、うん」とかろくあいづちを打つだけだった。西山教頭と曾根少佐とが委員会の席に乗りこんで来たことを話した時には、

「ほう、そうか。やっぱり配属将校がね。」

と、ちょっと興味をひかれたようなふうだったが、そのあとは、またうん、うんと答えるだけで、次郎にはまるで張合がなかった。

それでも、話してしまったら何か言ってくれるだろうと、次郎は期待していた。しかし俊亮は、

「先生二人を置き去りにするなんて、お前たちも心臓が強いね。」

と、笑ったきりだった。

次郎はとうとうたまりかねたように言った。

「配属将校が生徒をおどかしたり、県庁が父兄をおどかしたりするの、ほって置いてもいいんですか。