轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんだちどり
死んだ千鳥
吉川 英治
「婦人倶楽部 臨時増刊」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年3月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,539 字 · 32 页
後の始末もありますから、どうぞ各※(二の字点、1-2-22)は平田一名を残して、一足お先にお出立くだされたい。……必ず必ず、誓って、平田賛五郎は後より各※(二の字点、1-2-22)に追いつかせます』
――云うに忍びない事情だというので、一同は得心して、賛五郎を残して先に歩き出した。
春風の果――並木の果へ――その一行の人影はもう小さくなった。黙然と、棒のように立っていた平田賛五郎は、突然、旧友の胸へ胸を打つけて行って、
『公平、わかった。……今わかった、ゆるしてくれ。……墨江はやはり、おぬしの胸に抱かれていれば倖せだったのだ。おれと墨江とは、恋に遊ぶ事だけ知って、世間に生きてゆく道は何も知らなかった。今更、どう詫びても追いつかないが、腹の癒える迄、存分に、俺を打つとも斬るともしてゆるしてくれ』
男泣きに、男の胸へ、賛五郎は泣いていた。
その首を、ぎゅっと、強い力の中に抱きしめて、大牟田公平は、弟を叱るように云った。
『馬鹿、馬鹿、いい事をして、泣くやつがあるか。御成敗は、俺はしないが、世間から受けたじゃないか。――この上は、ひとつ、三十三間堂から、いい弦鳴りを聞かせてくれ。