轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あぶらじごく

油地獄

斎藤 緑雨

「国会新聞」1891(明治24)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,624 字 · 69 页

青空文庫

その日の暮れるのを待たず、請取っただけをのこらず懐ろにして出ようとする所を、目賀田さんちょっとと呼留めたは秋元の女房、じき帰りますとすでに下駄箱へ手を掛けたを、まあお待なさい話がありますと強て引留られて、余儀なく貞之進は呼れる方へ戻って行った。

形は正しく目賀田さんでも、金と魂いと入代って心こゝにない貞之進が、不機嫌そうに勝手の間の入口に立って、何ですと慳貪に問懸けるを、秋元の女房は下から上へじろりと見て、お坐んなさいと自分の座を少しさがり、しばらくは沈着払って黙って長煙管を吹して居たが、外ではないんですと云うのが口切で、親御さんがおいでの内は遠慮して居りましたが、今月で三月というもの入れて下さらぬのには困ります、ついぞそんなことのないあなたですから、二月や三月に御催促申すのではありませんが、何分御存じの不景気でと女房が手癖の前垂を引張って居るので、こいつ金の這入ったを知ってのことかと貞之進は、自分が悪いを先が悪いようにむら/\としたが、早く行たい早く逢たい早く実否を知りたい気が急いて、それではまず一月だけをと、あるにまかせてなにがしかの紙幣を数えて出すを、女房も数えて請取りながら更に上から下へ又じろりと貞之進を見直し、どこへお出掛と問うにそこまでと云えば、そこまでではありますまい