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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山清『落穂拾い・犬の生活』。同一底本的分册已合并为一书。收入:落穂拾い、犬の生活、夕張の宿、生い立ちの記、桜林、西隣塾記、聖アンデルセン、前途なお、早春、その人、遁走、朴歯の下駄、安い頭、わが師への書、メフィスト。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,741 字 · 486 页
私が帰りかけたら、新造のおばさんがほかの妓を呼んで遊んでゆけと勧めた。勧められて私はその気になった。名代に出てきた妓はつまらない女だった。躯の弱そうな気の弱そうなしょんぼりとした女だった。私が気なしに気の毒なことを口にしたときにも、かすかに顔を曇らせただけで、すぐ弱気な笑顔をつくった。腹を立てるほどの気性もないらしかった。内気というよりは陰気な感じで、これでは朋輩にも客にも侮られるばかりではないかという気がされた。それでも翌朝帰りしなには、私に寝ている彼女を見舞ってやれと、朋輩らしい情を見せた。私は億劫な気がしたので見舞わずに帰った。名代の話によると彼女は評判がいいということだった。いい馴染客があるという。内輪の気受けも悪くないらしかった。聞いて私にもうなずけた。彼女は人好きがしたから。人柄はおだやかで、とりわけてはしゃぐという方ではないけれども、向い合った気分は明るかったから。次に行ったとき顔を合わせるとすぐ彼女は、私が名代を買うとは思わなかったと、しんから呆れた眼色を見せた。
こんな話をしたこともある。
「あたしの村の役場の書記さんに、大山さんって人がいたの。