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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山清『落穂拾い・犬の生活』。同一底本的分册已合并为一书。收入:落穂拾い、犬の生活、夕張の宿、生い立ちの記、桜林、西隣塾記、聖アンデルセン、前途なお、早春、その人、遁走、朴歯の下駄、安い頭、わが師への書、メフィスト。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,741 字 · 486 页
』『高邁の精神を喚起して死ぬ気でやりましょう。』先生にあっては素面は即ちそのまま陶酔状態だ。」
「真面目な方なのね。」
「真面目なんてそんな生やさしいものじゃないんだ。糞真面目の骨頂とでも云べきものだ。モーニングにシルクハットで銭湯に出かける口だ。しかし野暮もあの位に徹底すると、寧ろユウモラスだね。待合の床の間の置物の如きものだ。」
「それで、お書きになるものは、どうなんです。」
「さて、肝腎のお書きになるものだがね。譬えて云えば、駿河屋の番頭が主人の前で算盤を弾いているようなもので、ただもう実直。額と額とこつんこしたら眼から火が出たというような、ただもう実も蓋もない話。糞リアリズムの骨頂さ。」
「なんですか、さっきからお伺いしていると、悪口ばかりおっしゃってますねえ。お弟子さんなのでしょ。先生がお弟子さんの悪口をおっしゃるものじゃありませんわ。私、一度も拝見したことはありませんけど、きっといい作品をお書きになる方と思いますわ。」
「なあんだ、君こそさっきからいやに小山の肩ばかり持つじゃないか。面白くないね。君は太宰に会いに来たのだろう。小山の話を聞きに来たわけじゃないんだろう。