轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山清『落穂拾い・犬の生活』。同一底本的分册已合并为一书。收入:落穂拾い、犬の生活、夕張の宿、生い立ちの記、桜林、西隣塾記、聖アンデルセン、前途なお、早春、その人、遁走、朴歯の下駄、安い頭、わが師への書、メフィスト。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 239,741 字 · 486 页
おすぎは二十八、トシは二つであった。芳三の死後間もなく、おすぎはトシを連れて弥生寮に掃除婦として住み込んで、ひとまず身の振り方をつけた。生前芳三とわりに親しくしていた寮長からその話が出たのである。
二月のはじめであった。おすぎはトシを背負って身のまわりのものを入れた風呂敷包をさげて寮を出た。患者の順吉は二、三日まえに既に入院しているのである。寮長から附添いの話があったとき、おすぎは二つ返事で承知した。トシを寮に預けていくというわけには行かないが、また三つになるトシはそう手の焼ける子でもない。寮の炊事には若い娘がいくたりかいたが、それよりもおすぎが行く方が穏当のような気がした。弥生寮のある福住三区というところは山の中腹に当る。夕張は高原地帯なのである。おすぎは徒歩で山を下りようとして、ふと思い直した。履いているゴム長は底が減りすぎていて、雪の坂道を下るのは危い気がした。少し廻り道にはなるが、人車を利用した方が無事である。溜り場には三四人の人が人車の下りてくるのを待っていた。おすぎもそこに佇んだ。
そこはある寮の裏手に当っていて、ゴミ捨場の上の空間を、鴉が風のまにまに気持よさそうに舞っていた。