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やぶのうぐいす
藪の鶯
三宅 花圃
「藪の鶯」金港堂、1888(明治21)年6月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 31,356 字 · 65 页
女「ですからおよび申したの。
斎「および遊ばすからおいで遊ばしたのヨ……。ドレですコレ。お内からきたの。お包みを明けますヨ。オヤオヤ風月堂のカステイラに。落花生が一袋。この袋は五銭ばかりのふくろネー。この重箱の下は。オヤオヤお菜ネー。白魚とくわいのお手料理は。きっと奏任官の令夫人が。お浪にたべさせたいとおこしらえ遊ばしたの。アア親の恩は海より深し。
女「斎藤さんしゃべってばかりいらっしゃると。みんなわたくしがいただいてしまいますヨ。
斎「ですがネー。わたくしは夕べおかしな夢を見てヨ。福ちゃんがネ女になって。私の兄のところへよめに来たいといいますから。そんなことをいわないでほんとの男になって。あたしのおむこさんにおなんなさい……。兄さんはネ。夜会でお目にかかるミス服部という人が大へんに好きですから。お気の毒様といったら福ちゃんがおこって。
女「ヨー斎藤さんもうおよしなさいヨ。サア」トかすていらをペンナイフで切って出す。「メネーメネー。サンキュー。ホワ。ユウワ。カインド」と片言の英語を囀りながらチョイとつまんで「それからネー宮崎さん。
宮「モウおよしなさいヨ。