轻松读懂日语经典作品
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1930(昭和5)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,799 字 · 202 页
幸いに其奴が張本人だった。大学生も遺憾なく助太刀の任務を果した。万事、真の四五分で片付いたが、巡査が駈けつけた。五人は交番へ引っ張られて足らず、本署まで行って、大分手間を取った。
堀尾君と大学生が先ず帰宅を許された。二人、停留場へ向う途中、
「何れその中に改めてお礼に上ります」
と堀尾君は名刺を出した。
「決してそんな御心配には及びませんよ。期せずして先輩のお手伝いをして光栄に思っています」
と大学生は取調べの時、堀尾君の経歴を聞いていたので、懐しがった。
「余程おやりですな、あなたは」
「いや、一向」
「無論有段でしょう?」
「はあ、二段です。あなたは?」
「三段まで取りましたが、もう久しくやりません」
「それじゃお手伝いにも及ばなかったです」
「何うして/\。三人ですもの。危いところでした」
「いや。電車から下りて三人と向き合った時、僕はもうこれは出来る人だと思ったんです」
「駄目ですよ。高等学校時代にやったきりですから」
「高等学校は何処ですか?」
「○高です。あなたは?」
と堀尾君は或は相手も○高かと期待したが、
「僕は一高です」
とあった。
「道理で荒いです」
「ハッハヽヽ」