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あかいカブトムシ
赤いカブトムシ
江戸川 乱歩
「たのしい三年生」講談社、1958(昭和33)年4月~1959(昭和34)年3月
N4 · 入门 · 新字新假名 · 23,237 字 · 47 页
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まどの女の子は、なにものかの手からのがれようとして、もがいていましたが、とうとう、ずるずるとうしろへひっぱられて、まどからきえてしまいました。そのとき、なき声がぱったりとまったのは、男に口をおさえられたからかもしれません。
三人は、むがむちゅうでかけ出しました。そして、近くのめいめいのうちへかえったのですが、ミドリちゃんは、すぐにこのことをおとうさんと、にいさんの敏夫くんに知らせました。
「おしいことをしたなあ。ぼくがそこにいれば、きっと手がかりをつかんだのに。」
しょうねんたんていだんいんの敏夫くんが、ざんねんそうにいいました。
ミドリちゃんのおとうさんが、けいさつにでんわをかけたので、けいかんたちが森の中のせいようかんにかけつけて、中をしらべましたが、まったくのあきやで、人のかげさえ見えないのでした。せいようあくまのような黒マントの男は、いったいなにものでしょうか。そして、あのかわいそうな女の子は、どうなったのでしょうか。
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森の中の、ふるいせいようかんのまどから、小さい女の子が、たすけをもとめてなきさけんでいた、そのあくる日のこと。
ミドリちゃんのにいさんの木村敏夫くんは、さっそく、このことをしょうねんたんていだんちょうの小林くんに知らせましたので、小林だんちょうが、木村くんのうちへやってきました