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わたしのしごと しょうこうのしごと

青帛の仙女

上村 松園

上村松園『青帛の仙女』。同一底本的分册已合并为一书。收入:私の仕事 松篁の仕事、わが母を語る、明治懐顧、昔尊く、古い記憶を辿って、芙蓉の花にも似た美しい楊貴妃を、冷かされた桃割娘、日本画と線、土田さんの芸術、栖鳳先生を憶う、随想、三味線の胴、今日になるまで、芸術三昧即信仰、砧、北穂天狗の思い出、寛政時代の娘納涼風俗、女の顔、想い出、帯の巾が広すぎる、大田垣蓮月尼のこと、絵筆に描き残す亡びゆく美しさ。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,693 字 · 68 页

青空文庫

その頃展覧会は東京に美術協会展がありましたが、これには審査などなく、出せば陳列されたものでした。尤も、各社中で先生が選んで出されたのでしたが、京都の美術協会も同様審査などなく陳列されたと記憶します。私の出品して審査を受けたのは第四回内国勧業博覧会が最初と思います。そうした風で、明治三十年以前の画人というものは何となく悠揚たるものがあり、随って、いわゆる「お家芸」を守っている画人は、時代と共に忘れられてしまい、この頃に孜孜として研鑽を重ねたひとが後に名をなしたのです。栖鳳先生もその一人ですが、私が栖鳳先生の門に入った頃、先生はまだお若く、門下の人々とよく写生に出かけられたものでした。あの頃を想い出しても懐かしいものがあります。

写生に出かけるのも、今日のように乗りものはなく、朝の暗い内に先生のお宅に集まるのです。関雪さん、竹喬さん、そうした男の方は洋服にわらじ、私ども女は草履に後がけをして一日の行程九里位は平気でした。洛北の渓谷を歩き廻って、山村の宿に泊まったこともあります。何分二十名位の客が急に泊まるのですから、宿では村の娘さんたちを召集して給仕させるのですが、血気盛んな若者揃いですから、村の娘も「おいゴハン」