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かんしょうりょくなくしてしゅうじするなかれ

魯山人書論

北大路 魯山人

北大路魯山人『魯山人書論』。同一底本的分册已合并为一书。收入:鑑賞力なくして習字する勿れ、芸術的な書と非芸術的な書、習書要訣、書道習学の道、書道と茶道、書道を誤らせる書道奨励会、美術芸術としての生命の書道、よい書とうまい書、遠州の墨蹟、現代能書批評、高橋箒庵氏の書道観、陶磁印六顆を紹介する、能書を語る、墨蹟より見たる明治大正の文士、魅力と親しみと美に優れた良寛の書、牧渓の書の妙諦、柳宗悦氏の筆蹟を通じその人を見る、良寛の書。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,639 字 · 175 页

青空文庫

馬場※(「金+英」、第3水準1-93-25)一氏の書

益田さんは、八十何歳にして今日なお壮者を凌ぐ健康を保持している。いわば、尚かつ将来のある茶人である。翻然悟るところがあって、明日から下手を心掛けて欲しいと希う者は、あに自分独りの望みではあるまい。

鈍翁にしていい書を、価値ある書を書くことについて、今より上手と下手といずれを学ぶべきかという岐路に立つとすれば、誰がなんといおうとも、下手をこそ選ぶべき秋である。それが益田さんの今後の向上を約束するものであって、しかして彼の保健を益するものであろう。

しかし、こういうことは、人の性格であり、人格のしからしむるところであるから、にわかにどうこうなれというのでは、もちろんないが、それにしても艶を心掛ければ、いつか艶を増し、地味を心掛ければ、いつか地味になる、心掛け一つで性格も一変するであろう。

益田さんの書については、まだ色々書技上仔細に述ぶべきことがあるが、行く行く他の茶人を批評する場合に、また比較して引合いに出すこともあろうから、その折々に述べるとして、ここには以上の根本的な問題についての批評に止めておく。

(昭和十一年)

馬場※(「金+英」、第3水準1-93-25)一氏の書