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しそうとしてのぶんがく
思想としての文学
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《思想としての文学(しそうとしてのぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 209,809 字 · 408 頁
られるし、現実諸科学に於ては概念の背後に経験が把捉されていねばならぬし、哲学などに於ては概念は語感(それは日常生活の体験としての言葉と結び付く)に制約されている(常識に就いては後を見よ)。そのように概念はそれに固有の感覚と一つになって初めて機能することが出来るのである。
文学乃至一般に芸術に於て感覚が欠くことの出来ない制作乃至批評の機関であることには問題がない。問題は、それぞれの芸術部門にはそれぞれ固有な感覚が考えられるという点である。視覚器官としては美術的感覚が、聴覚器官としては音楽的感覚が、なお又その他に、後から見るように、文芸的感覚が、区別される。こうした諸感覚はどうやって統一を保つことが出来るのか、之が問題である。そしてこの問題を解くことは同時に、一般に芸術と科学との感覚上の統一連帯関係を、従ってかの芸術と科学とのコンジェニアリティーの確立を、結果するだろう。――問題は共通感覚の問題なのである。
白いと黒いとを識別するものは視覚の感覚であり、高い音と低い音とを識別するものは之と異なった聴覚の感覚であるが、一般に色と音とを識別するものが他にあるだろう。