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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,841 字 · 376 頁
と、いう程であった。
朝倉攻めの遠征の際、信長が、その妹聟の小谷城へは、何の沙汰もせずに立ったのは、由来、浅井と朝倉の両家は、織田家と結ぶ以前から、不侵略国として親密な関係にあるので、妹聟の立場を思い、むしろ好意的に、中立国としてその位置を保たせてやるためであった。
ところが。
敵国深くへはいった信長の、征旅の苦境を知ると、果然その妹聟は、鉾を逆しまにして、信長の背後を脅かし、織田軍をして、あの退敗を余儀なくさせたのである。
先頃、京都から帰った信長の胸には、その妹聟の処置が考えられていたに違いない。
折も折、ゆうべ深更に、信長の手へ密報がはいった。鯰江の六角承禎が、観音寺城の残党や門徒僧を用いて、土民一揆の火の手を諸所に挙げ、その混乱に乗じて、小谷の浅井勢と呼応して一挙に信長を屈伏させてみせると、露骨に活動しだしているという知らせなのであった。
そこの軍議が終ると、信長は、諸将をつれて本丸の庭へ出た。そして実証を指さして見せた。
遠い闇に、一揆の火は、旺んに空を赤くしていた。それは、単なる土民の一揆でないことを、信長は、諸将に説き明かして、
「いざ、立とう!」