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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,841 字 · 376 頁

青空文庫

――ために、理性に富む彼は、越前の朝倉とむすび、叡山その他の僧団と款を通じ、旧態の将軍家をなお恋々と奉じている。

(――所詮は、ふたたび)

信長の思うところは、長政もふくむところに違いなかった。――そして藤吉郎の今の位置は、この小谷の城から越前へ通ずる北国街道の途中にあった。両家をつなぐ動脈の一道を、横山のふもと横山城に遮断して、越前の朝倉と、江北の浅井家とを、両手に抑えているかたちだった。

「急ごう。星が出た」

横山城まではもう一里余しかない。藤吉郎以下、行旅の列は黒々あるき出した。そしてはや、各※(二の字点、1-2-22)が各※(二の字点、1-2-22)の塒を眼にも思いうかべていた頃、

「やッ、火の手ではないか」

「おッ、御城門だ」

山陰の道を出たとたんである。人々は愕然とさけんで騒ぎ立った。これから帰ろうとする砦のあたり、夕星の空をそめて、赤い火気がたちのぼっているではないか。

何の号令も聞かないうちに、二百の将士は、戦支度を一瞬にして、

「さては、敵が」

と、各※(二の字点、1-2-22)、総毛だッた顔してさけんだ。

「浅井か、朝倉か」

「御不在をうかがい知って、留守へ襲いかけるとは、小癪な敵兵」