輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁
ふむ、そうであろう。やっぱり、そうであった。その老紳士こそは有名な天文学者で、さきごろまで某大学の名誉教授だった蟻田博士なんだ。
さきごろまで名誉教授であったと言ったが、つまり蟻田老博士は、今では名誉教授ではないのだ。博士は、さきごろ名誉教授をやめたいと願い出て、ゆるされたのだ。
そういうことにはなっているが、その実蟻田老博士は、奇怪にも大学当局から、辞表を出すように命令され、むりやりに名誉教授の肩書をうばわれてしまったのだ。そんなことになったわけは、ほら例の「火星兵団」にある!
あのように「火星兵団」のことを、世間に言いふらさねば、大学当局は、なにもあの老齢の蟻田博士から、名誉教授の肩書をうばうようなことは、しなかったであろう。
まあそれほど、大学当局では、老博士が言いふらしている「火星兵団」が、ありもしないでたらめであるとして、眉をひそめていたのである。
「火星兵団」に関する老博士の第一声は、今から一カ月ほど前、事もあろうに、放送局のマイクロホンから、日本全国に放送されたのであった。その夜の放送局内の騒ぎについては、すぐ記事さしとめの命令がその筋から発せられたので、世間には洩れなかったが、実は局内ではたいへんな騒ぎで、局長以下、みんな真青になってしまい、その下にいる局員たちは、仕事もなにも、手につか