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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

40 地底の声

この夜更、しかも火星人が人間狩をはじめていて、往来のあぶない時にもかかわらず、先生は、だんぜん出かけたのである。

大江山課長は、先生の強い決心を聞いて、ぜひとも警官を五、六人、連れて行くようにとすすめたのであるが、先生は、考えるところがあるから、一人で行くと言って、護衛の警官のついて来るのを断った。

さて、新田先生はどこへ行くのであろうか。

先生の足は、博士の研究所のあった麻布の高台へ向いた。夜の町を歩く先生は、度々、非常線にひっかかって、警官からきびしい取調を受けたが、その度に大江山課長から貰った通行証を差出して、そこを通して貰った。ついに、先生が博士の研究所跡にたどり着いたのは、真夜中の二時のことであった。

研究所跡!

あのりっぱな天文台の円い大きな屋根も今はない。あの日の大地震で、すっかり崩れてしまったのである。先生が勉強していた本館も、今は地上に崩れてしまって、石塊の間からは、雑草が芽を出していた。雲間をもれて来たうす明かるい月光が、蟻田博士の研究所跡を照らし出して、見るからに、はだ寒い荒涼たる風景の中に、新田先生は気もぼんやりして、たたずんだのである。