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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 185,496 字 · 368 頁
でも彼らが自分たちと同じに、この洞窟の中にいる。――という事は二人の者にとり、気強いことには相違なかった。
二人は交わる交わる大声を上げて、民弥や菊女の名を呼んだ。
が、返辞は来なかった。
では彼らも自分たちのように、この洞窟の迷路に迷い、洞外へ出ることが出来ないで、ウロウロしているのではあるまいか。
そういう不安も二人にあった。
しかし自分たち二人の者も、今に洞外に出られないで、このとおりマゴマゴしているのである。
(出なければならない、いそいで洞外へ!)
二人はむやみと歩いて行った。
と、不意に右内が云った。
「や、出ましたぞ、心あたりの道へ!」
「それは重畳、北口への道で?」
「さようさようその道でござる。……軍用金を隠匿いたそうと、軍用金をたずさえて、拙者北側の口よりはいり、その場所まで歩いて行きましたが、その道順へ出ましたので、……こっちでござる! こっちでござる!」
云い云い右内は一方へ曲がった。
「こっちでござる! こっちでござる!」
また右内は一方へ曲がった。
こうしてその道が行きつまり、行き詰まった岩の一所に、巨大な隆起が出来ていて、それがあたかも何らかの容器の、蓋のつまみを連想させたが、その前まで来ると五十嵐右内は、足を止めて松明をかざし、仔細にそれを調べ出し、やがて安心したように、