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よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

線上閱讀正岡 容《圓太郎馬車 正岡容寄席小説集(よせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 147,226 字 · 295 頁

青空文庫

二

二日。

三日。

今松は、酒浸りで過ごした。

従って湯治場の景気もたいそうよくなり、おっつけ晴れて乗り込んでくる家族連れの一団体や、芸者半玉を引き連れたお大尽連が絶えなかった。

それらが素晴らしい紙幣びらを切った。

柳美館も満員満員が続いた。

今松の講釈も、毎晩、なかなかにもてはやされた。

お祝儀も二倍、三倍ともらえた。

「俺、ことによると有卦にいったかな。熱海にいるうちに講釈で大看板になっちまうかもしれねえぞ」

ホクホク顎を撫でていた。

ところが一日思いがけない事件が降って湧いた。

二

裏山の蜜柑が小さな青い実を見せてきた頃、隣の真々館へも講釈師がやってきて、それが毎晩お客を集めて一席伺いはじめたのである。

それは別になんでもないことであるが、人情として真々館の番頭は、

「うちの先生は修羅場がいいんだ。それに金襖物もたいしたもんだ」

こう言って自分の家の先生を賞める。ところが柳美館の番頭はまた番頭で、

「そりゃ修羅場はお前んとこの先生が巧えかもしれねえけれど、端物ときたらうちの先生にかなうもんけえ」

こう応酬する。

この双方の身びいきは、日一日と烈しくなっていって、とうとうしまいに、