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しそうとしてのぶんがく
思想としての文学
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《思想としての文学(しそうとしてのぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 209,809 字 · 408 頁
四
自失するか顧みて他を云う他はないのである。そして抑々唯物論は、こうした頭脳の上っ調子を克服すべく今日発達して来ているのだ。
四
新聞を議論したものには時々新聞と歴史との関係に触れたものがある。少なくとも新聞が今日以後史料の内で最も大切なものの一つとなるだろうということを考えて見れば、今云う意味は判ると思う。そういう点ではジャーナリストと歴史家との必然的な連続が注目に値いする。事実今日日本などでもジャーナリスト出身の歴史家で世間から重んじられている人は少なくない。尤もその研究方法は今までの所謂「ジャーナリズム」からの影響によって、アカデミックにも科学的にも可なりの欠陥があるだろうが。
とに角新聞現象(広くジャーナリズム現象という意味に於ける)と歴史との連関は、実際問題から云えば極めて重大な注意に値いする。社会の時事に関わる処の新聞現象を抜きにして、歴史現象を論じ得るかのように考えるのは、歴史哲学ででもない限り恐らく不可能なことだ。歴史哲学は歴史理論からその時事的なアクチュアリティーを抜き取って了う歴史形而上学のことで、神学の近代的形態の一つのことだが、併し現実の実際の歴史は、歴史哲学や又はそれに伴うと云われる「歴史的感覚」