輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,841 字 · 376 頁

青空文庫

信長の兵は、怒濤のごとく寺内へあふれこんでいた。

越前一国はここに亡んだ。

かなしい哉、義景もまだ若かった。四十一の男ざかりだったのである。――しかも歴世の国富を擁し、名門に生れ、天嶮と沃地をもち、そしてまたとない時代に遭いながら、その生命を、実に勿体ないほど、つまらなく終ってしまった。

彼にも、足利公方の義昭と、どこか共通している錯誤と性格があったのである。時代の奔激をあくまで甘く見て来た顕門のお坊ッちゃんは――こうして次々に溺れてゆくしかなかった。

彼の死や、足利公方の亡滅にくらべると、天下の器とはいえないかもしれぬが、信玄の死などはもっと深く惜しまれる。

一時甲州では、ふかく喪を秘していたが、この秋、隠れもなく知れわたって、甲州の武田信玄の在世は、もう誰も信じるものはなくなっていた。

信玄に死なれて、一時に気を落とし、甲山峡水の勇猛も、すっかり旌旗の色が褪せたようだ――といわれただけでも、信玄の存在はやはり大きかった。またその為人も平時の心がけも、義昭や義景などという修養のない若輩とは比較にならなかった。

国持大名が侍を召し抱えるのに、いわゆる武勇一徹や行儀者ばかりを尊重する風をわらって、