輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

奇妙なにおいであった。それは先生が、始めてかいだへんてこなにおいであった。

(ふうむ、こんなへんなにおいを出すからには、いよいよ火星人に違いない!)

と、先生は心の中でうなずいた。

新田先生は、あやしい者のために両腕をうしろからおさえられ、その上目かくしまでされて、無理やりに、前へ向かって歩かせられた。

何とかして相手の顔を見たいものだと、先生は顔をくしゃくしゃにしながら、目かくしの間にすき間を作ろうとしたが、なかなかうまくいかない。そうした先生の心をなおさらいらいらさせるかのように、例の胸がむかむかするにおいが、うしろからにおって来る。

「けしからん。なぜ、私を、こんな目にあわすのか。そのわけを、話したまえ」

先生は、体をふりながら、見えない相手にまた呼びかけた。今度は思いきって、せい一ぱいの大声でどなった。

相手は、あいかわらず、返事をしなかった。だが、先生がたいへん大きな声を出したので、相手もよほどおどろいたものと見え、急にうしろで、何だかわけのわからない叫び声が聞えた。

ひゅう、ひゅう、ひゅう。

ぷく、ぷく、ぷく、ぷく。

彼らの叫び声はそんな風に聞えた。