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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁
新田先生はおどろいたが、博士におくれないようにと、はしごを上っていった。
「おお、これは……」
新田先生は、又もおどろきの声をあげた。
それもそのはず、博士についてはいりこんだ魚雷のお尻みたいなものの中は、たいへんに広いのであった。
室内は、どこのかべも安楽椅子の背中のようにじょうぶにされ、ゆびでおしてみると、中には強い「ばね」がはいっていた。つまりかべ全体が――いや、かべだけではなく、天井もとびらも――安楽椅子の背中のようにつくられてあった。それから、やたらに電車のつり皮みたいなものがぶらさがっていた。それもかべだけではなく、天井にもついているし、床にもそれがついているのだった。
床についているつり皮! 新田先生は、こんなところにつり皮がついているなんて、じつにへんだとその時は思った。だが、それにはわけがあったのである。いずれ後にわかるが、この魚雷のお尻のようなものが、一体何であるかがわかると、何もわかってしまうのだ。
「おい、新田。何をしとる。早く来ないと見えなくなるぞ」
蟻田博士が呼ぶので先生は気がついてふりかえると、いつの間にか博士は、おくの壁についている丸窓のような形のとびらをあけ、もう一つおくの部屋にはいって、先生をさしまねいているのであった。