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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(四)城の絵図面(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 139,179 字 · 280 頁
最初の一人は赤坂表町の流行医者で本田蓼白先生、これは二十日目に弁慶橋の下へ死体になって浮上がりました。二番目に行方不明になったのは馬道の名医、伊東参龍先生。これは、医者と言うよりは、本草家の方で有名でしたが、行方不明になってから一ヶ月目、向柳原の土手の上で、袈裟掛に斬られて死んでおりました。医者が続けざまにやられるので、見立違いで死んだ病人の遺族が、怨みを酬いるのではあるまいかと思われましたが、赤坂と馬道ではあまり距り過ぎて、共通の病人を扱った心当りもないので、間もなくその疑いは晴れました。
しかし、何のために、医者が二人まで続けざまに殺されたか、御府内の岡っ引が血眼になって捜しましたが、下手人はおろか、殺した趣意も解りません。向柳原は縄張内で、平次も暮へかけて一と働きしましたが、こればかりは、雲を掴むようで、全く手の付けようがなかったのでした。
押し詰ってその噂もようやく忘れられ、気に掛りながら正月を迎えた平次、四日の御用始めに三人目の犠牲者の倅に飛込まれたのですから、これには全く驚きました。世間並の正月気分になっていた自分の怠慢を指摘されたようで、こんなに恥入ったことはありません。