輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控(四)城の絵図面(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 139,179 字 · 280 頁
ガラッ八を脅かした様子では、かなり荒っぽい人かと思いましたが、会ってみると思いの外練れた人間で、岡っ引風情に、何の隔たりもなくこう話しかけます。
「恐れ入ります。もうすぐ取り片付けましょう。御迷惑は万々御察し申しますが、あの死体があったばかしに、御当家に掛る重大な疑いが晴れました」
「それは一体、何の事じゃ」
「三人の本草家をさらって殺した曲者は、御当家へ疑いのかかるように仕向けております。昨夜も一色道庵をわざわざここまで伴れ出した上、後ろから一刀に斬り捨てたのは、そのためでございました」
「フーム」
「あの手際は見事でございます」
「余程の腕利きであろうな、八丈の重ね着を一枚の雁皮のように斬ってある」
「ところが、それほどの腕利きも、御当家裏門前で斬ったのは手ぬかりでございました。門の扉に飛沫いた血潮で見ますと、門を閉めたままで外で斬ったものに相違ございません。御当家から送り出したものなら、あれだけ門の近くで斬るためには、扉を開けているはずでございます」
「フーム」
桜庭兵介は唸りました。南部家に対する疑いが晴れた喜びよりも、この岡っ引の智恵の逞しさに驚いたのです。