輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控 鬼の面(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 130,082 字 · 257 頁

青空文庫

五

阿星右太五郎が雨の寸前にお園の家を覗いたのは事実ですが、腹立ち紛れに横になって居るお園は、右太五郎が縁側から声をかけても、返事もしなかったので、そのまま帰ったという言葉に、恐らくは嘘は無かったでしょう。

五

翌る朝になりました。昨日の夕立に洗われた町の朝は、申分なく清々しく明けて、平次は井戸端で歯を磨いていると、

「あ、親分、た、大変ですぜ」

竹の木戸につかまって、八五郎は張上げるのです。

「何んだえ、相変らず騒々しい野郎だ」

「殺されましたよ、あの綺麗なのが――」

「誰だえ」

「お菊ですよ、お園の内弟子、あの可愛らしい娘が、昨夜のお通夜の後で、路地の奥で絞め殺されて居るのを、今朝早く見付けて大騒ぎになり、あっしが見張らせて置いた下っ引の忠吉が飛んで来て教えてくれましたよ」

「成程、それは大変だ」

「ね、親分、こいつが大変で無かった日にゃ」

「よし、わかった」

平次は猿屋の揚子を井戸の柱に突っ立てると、仕度もそこ/\、朝飯のことばかり心配するお静の声を背に聴いて、一気に現場に駆けつけました。

「寄るな/\見せ物じゃねえ、あんまり見て居ると眼が潰れるぞ」

下っ引の忠吉が精一杯骨を折って、野次馬を追っ払っている中へ、平次と八五郎が飛込んだのです。