輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控 鬼の面

野村 胡堂

線上閱讀野村 胡堂《銭形平次捕物控 鬼の面(ぜにがたへいじとりものひかえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 130,082 字 · 257 頁

青空文庫

「お早いお着きでございます。住職以下未刻(二時)過ぎのお着きと承って、まだお出迎えの仕度もいたして居りません、暫く此方にてお待ちを願います」

一行を本堂の側の一室に案内して、まことに行き届いた挨拶です。前髪立の美少年、曙染の振袖、精巧の袴、短いのを前半に差して、紫足袋、さながら絵に描いたようです。

その頃、山谷の山内には、よくこんな寺小姓を見掛けることがありました。振袖火事の娘が三ッ橋で見かけたのも、多分こんな姿だったでしょう。谷中や湯島、芳町あたりの蔭間茶屋にも、こんな艶姿の少年が養われて居たことは言うまでもありません。

「それは御丁寧で恐れ入ります。実は昼過ぎ日本橋を出て未刻過ぎ申刻近く参る筈でしたが、お寺からお使いの方が見えて、昼頃の方が御都合がよいというお言伝だったので、取急いで参ったようなわけで――」

阿波屋三郎兵衛はクド/\と弁解をして居ります。

「――そんなわけで、まだお茶の仕度も出来て居りません、恐れ入りますが、お嬢様のお手を拝借願えませんでしょうか」

小姓は顔を挙げて、母親の後ろに小さくなって居る娘お由利の顔をチラと見たのです。

「それはいと易いことで、これ、由利や」