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だらくろん(ぞくだらくろん)
堕落論・日本文化私観 他二十二篇
線上閱讀坂口 安吾《堕落論・日本文化私観 他二十二篇(だらくろん(ぞくだらくろん))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,198 字 · 171 頁
要するに、咢堂は文学的な精神をもった男であり、「文学の神様」志賀直哉よりは文学的な、人間的な深さをもっているけれども、文学自体の深さにくらべれば低俗な思索家で、真に誠実な人間的懊悩というものは少い。政治家としては最も傍系的人物であるに拘らず、今日の如くジャーナリズムが彼を政治の主流的存在の如く扱うことは甚だ危険であることを忘れてはならぬ。
党派性を難ず
明治維新の大業が藩閥とか政党閥によって歪められ、あげくの果が軍閥の暴挙となって今日の事態をまねくに至った。閥とか党派根性というものは日本人の弱点であって、それによって日本の生長発展が妨げられてきたことは痛感せられているに拘らず、敗戦後、政治に目覚めよといえば再び党閥に拡る形勢を生じ、正しい批判と内容の目を見失おうとしている。
民衆は先ず「生活」すべきものであって、決して党派人たることを要しない。政友会だから民政党の嫁は貰わないというのは田舎の実話であるよりも笑話であるが、今日でも同じことで、近頃の激化した党派性では、あいつは共産党だから嫁にやらぬとか、あいつはブルジョアの娘だからどうだとか、結局再び同じ笑い話が笑われもせず堂々と横行しはじめる形勢にある。