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「しなゆうき」
支那游記
線上閱讀芥川 竜之介《支那游記(「しなゆうき」)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 51,859 字 · 105 頁
三 第一瞥(中)
それからその部屋へ行って見ると、ベッドだけは何故か二つもあるが、壁が煤けていて、窓掛が古びていて、椅子さえ満足なのは一つもなくて、――要するに金玉均の幽霊でもなければ、安住出来る様な明き間じゃない。そこで私はやむを得ず、沢村君の厚意は無になるが、外の三君とも相談の上、此処から余り遠くない万歳館へ移る事にした。
三 第一瞥(中)
その晩私はジョオンズ君と一しょに、シェッファアドという料理屋へ飯を食いに行った。此処は壁でも食卓でも、一と通り愉快に出来上っている。給仕は悉支那人だが、隣近所の客の中には、一人も黄色い顔は見えない。料理も郵船会社の船に比べると、三割方は確に上等である、私は多少ジョオンズ君を相手に、イエスとかノオとか英語をしゃべるのが、愉快なような心もちになった。
ジョオンズ君は悠々と、南京米のカリイを平げながら、いろいろ別後の話をした。その中の一つにこんな話がある。何でも或晩ジョオンズ君が、――やっぱり君附けにしていたのじゃ、何だか友だちらしい心もちがしない。彼は前後五年間、日本に住んでいた英吉利人である。私はその五年間、(一度喧嘩をした事はあるが)始終彼と親しくしていた。