輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

「しなゆうき」

支那游記

芥川 竜之介

線上閱讀芥川 竜之介《支那游記(「しなゆうき」)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 51,859 字 · 105 頁

青空文庫

長江游記

前置き

一 蕪湖

前置き

これは三年前支那に遊び、長江を溯った時の紀行である。こう云う目まぐるしい世の中に、三年前の紀行なぞは誰にも興味を与えないかも知れない。が、人生を行旅とすれば、畢竟あらゆる追憶は数年前の紀行である。私の文章の愛読者諸君は「堀川保吉」に対するように、この「長江」の一篇にもちらりと目をやってくれないであろうか?

私は長江を溯った時、絶えず日本を懐しがっていた。しかし今は日本に、――炎暑の甚しい東京に汪洋たる長江を懐しがっている。長江を? ――いや、長江ばかりではない、蕪湖を、漢口を、廬山の松を、洞庭の波を懐しがっている。私の文章の愛読者諸君は「堀川保吉」に対するように、この私の追憶癖にもちらりと目をやってはくれないであろうか?

一 蕪湖

私は西村貞吉と一しょに蕪湖の往来を歩いていた。往来は此処も例の通り、日さえ当らない敷石道である。両側には銀楼だの酒桟だの、見慣れた看板がぶら下っているが、一月半も支那にいた今では、勿論珍しくも何ともない。おまけに一輪車の通る度に、きいきい心棒を軋ませるのは、頭痛さえしかねない騒々しさである。私は暗澹たる顔をしながら、何と西村に話しかけられても、好い加減な返事をするばかりだった。