輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 187,841 字 · 376 頁
よく云いふくめておきましたから」
「自慢はよせ」
「おそれ入りました。つい」
「そんなどころでない。――甲山の猛虎が斃れたからは、猶予もならぬ。世上に信玄の死が知れわたらぬうちこそじゃ。――藤吉郎、そちはこよいのうち発足して、横山へいそいで帰れ」
「もとよりすぐ、そのつもりでしたから、ゆうも長亭軒のほうへ戻しましたので」
「余事を申すな。……わしも眠るいとまはあるまい。夜の明け次第に出陣する」
信長の思うところは、そのまま、藤吉郎の考えていることだった。
平常に窺っていた機会――かねての宿題を仕果す時は今だという直感である。
その宿題とは。
いうまでもなく、旧態の公方家という厄介ものを始末するにある。室町幕府なる複雑怪奇な存在によって起るさまざまな煩いを、一挙に解決して、中央の明朗化をはかるにある。
いうまでもなく、それに代らんとする新時代の登場者として、信長の進出は急速に実現され、翌三月二十二日、勃然とうごいて、大軍いちどに岐阜城から雷発した。
湖岸まですすんで、軍はふたつに分れた。
右するは信長を中心として、丹羽長秀の迎えと合し、大船数隻にのって、一路湖上を西へ向ってゆくもの。