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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,903 字 · 400 頁

青空文庫

「あまり輸入ません。じゃがたら砂糖一斤に、黄金一片の引き換えでは、余りにこちらの割があいませんから。――そのうちに砂糖黍を舶載して、暖地に移植してみたらと考えていますが、莨と同様これも国内に拡まっていいものか悪いものか、考えさせられます」

「そちらしくもない」

信長は一笑した。

「狭く考えるな。善いも悪いも、一括されて、舶載されて来るのが、文化の特質だ。低きへ水のつくように。ここ当分は、とうとうと西洋南洋からいろいろ雑多に入って来るだろう。いまやそれの東漸は止まらない勢いにある」

「御気性として、その広大なおこころは分りますが、それに委せておいてもよろしいものでしょうか。……と致せば、てまえどもの商売はたいへんやりよいわけですが」

「よいとも、新しい物はどしどし輸入るがいい」

「ははあ」

「そのかわり、噛んで吐き出せよ」

「吐き出せとは」

「よく噛んで、よい質は胃に摂り入れ、滓は吐き出してしまうことだ。それを四民が心得ておりさえすれば、何を舶載しようと仔細はない」

「いけません、いけません」

宗室は手を振った。頭から反対なのである。信長の言に対して、しかも国政の方針へ、彼は、ずばずば私見を述べるのであった。