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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

線上閱讀平田 晋策《昭和遊撃隊(しょうわゆうげきたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 102,452 字 · 208 頁

青空文庫

立川中将は、だまって、秋ばれの天をあおいだ。白い雲がながれている。

「おや。」

その雲の間から、変な黒い影があらわれた。

「荒鷲かな?」

中将は、じっと眼をつぶった。

――ああ神聖な皇国の土が、ついに敵軍に汚される時が来たのか――

怪しい影は矢のようにわが陣地の上へちかづいた。そして、にわかに大音声が、雲の間にひびきわたった。

「第一師団長閣下、御奮戦おめでとうございます。自分は海軍の武田大佐、飛行潜水艦『富士』の艦長であります。ただ今、東京湾で敵の荒鷲爆撃隊を撃退し、今から九十九里浜の沖にいる敵艦隊の撃滅に向います。大日本帝国万歳! 帝国陸軍ばんざーい。」

ああ、武田博士だ。潜水艦『富士』だ。立川中将は、空の潜水艦をあおいで、しずかに軍刀をぬいた。備前長船の銘刀である。二尺三寸の秋水、光も清い。中将は、それを二度、三度、たかく打ちふった。

武田大佐への答礼だ。

わが潜水艦『富士』は、黒い影を印旛沼の水の上へ落して、東の方、太平洋の波をめがけて猛進する!

捕虜の高言

諸君、われ等のまちにまった潜水艦『富士』が、とうとうその姿を戦場へあらわした。

艦尾からロケットの白い火をはいて、東の海へまっしぐらに急行する。