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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
線上閱讀野村 あらえびす《楽聖物語(がくせいものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 193,667 字 · 381 頁
名媛クララ
シューマンはこの頃いくつかの佳作を発表した。ピアノ曲「謝肉祭組曲」などはその一つである。当時楽壇の中心人物メンデルスゾーンと相識り、一方クララとの愛が生長して、クララの父ヴィークに結婚の許しを求め、手痛い反対を受けたりしたのもその頃である。
名媛クララ
これより先、シューマンがヴィークの家庭に出入し、珠玉のような愛嬢クララを見出したのは、一八二八年シューマン十八歳、クララはわずかに九歳の時であった。が、クララはその頃すでに天才少女ピアニストとして知られ、世にも美しく気高く、それにもまして賢い少女であった。
今日、いろいろの文献や写真から想像しても、クララの優れた素質と、その美しさは、驚異的のものであったことは疑いを入れない。十三歳の時シューマンの第一交響曲をピアノで演奏した頃から、シューマンの興味は少女クララの上に燃え始め、父ヴィークに伴われて、全欧を演奏旅行し、天才少女の名を轟かした頃はシューマンとの間に美しい愛情が芽生え、それが退引ならぬ状態にまで生長していった。
「愛するクララよ、私があなたをどんなに好きだかと言うことを知っていますか。ではさようなら。