輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《樅ノ木は残った(もみノきはのこった)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,078 字 · 285 頁

青空文庫

これに対し、里見十左衛門の奔走もあったのだろう、若侍の一部に反対が起こった。

七十郎が国老を問責したのは、なるほど単に席次の問題ではない、一ノ関の専断横暴と、国老が無能であるために、藩政が紊れている。席次のことなどもそういうところに原因があるので、七十郎らを罰するよりも、その根本の改廃こそ先決問題である。まず、一ノ関の専断横暴を、押えなければならない、と云いだし、それが強い勢いで弘がっていった。

これらの経緯は、むろん甲斐にも通じていた。国老側の意向も、その反対の動きも、甲斐には手に取るようにわかった。

――処罰をいそいではならぬ。

甲斐はつよく主張した。江戸でも、両後見を中心に、在府の老臣が幾たびか評議をひらいた。七十郎らを罰すべし、という空気は圧倒的で、それは兵部宗勝の思う壺であったが、甲斐だけはそれを慰撫し、押えることに努めた。

――処罰をいそぐと騒ぎが大きくなる。

甲斐はそう云った。国老側の意向に反対する者たちは、問題を政治にもってゆこうとしている。なかんずく両後見、特に一ノ関を弾劾する勢いが強く、このまま押し切れば、家中は二派に対立して、いかなる騒動に発展するかも計り難い。