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みんげいよんじゅうねん
民藝四十年
柳 宗悦
線上閱讀柳 宗悦《民藝四十年(みんげいよんじゅうねん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 頁
九
挑戦である。
九
「井戸」を見得た初代茶人たちの眼が、如何に鋭いものであったかを私は述べた。「井戸」を語ることは、当然「井戸」への鑑賞を語ることであってよい。
だが、どうして彼らの鑑賞が優れていたか。どこが時代のそれと異なるのであるか。それは全くものをじかに見、ものがじかに見えたことによる。じかに見るとは、曇りなき直観の働きをいうのである。彼らは箱書に頼ったのではない。銘に依ったのではない、誰の作なるかを尋ねたのではない。人々の評に習ったのではない。また古いが故に愛したのでもない。ものをじかに見たのである。ものと眼との間を遮るものはなかったのである。直ちに観たのである。鮮かに映じたのである。眼に曇りがなかったのである。だから迷いなき判断があったのである。ものが彼らの中に入り、彼らがものの中に入り得たのである。その間によき交わりがあったのである。愛が通ったのである。
彼らの眼なくして茶器はない。茶器の有無は一つにかかる直観に依るのである。否、茶道が美の宗教たり得るのは、美への直観がその基礎をなしているからである。丁度神への直観が宗教を産むのと同じである。