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みんげいよんじゅうねん

民藝四十年

柳 宗悦

線上閱讀柳 宗悦《民藝四十年(みんげいよんじゅうねん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 頁

青空文庫

お茶の方に「一期一会」という言葉がある。始め禅宗の言葉かと思ったが、どうも禅籍には見当らぬ。しかし茶人の言葉としてはよほど、禅経験のある人がいい始めたことに違いない。あるいは紹鴎の言葉だともいう。「和敬静寂」の四字も有名だが、私はこの「一期一会」の方が一段と特色ある言葉のように思われてならぬ。「一期」は一生涯のことで、「一会」は一度出会うという意味であるが、茶を「一生一度の茶」として点てるというように平たく言い直してもよい。もっともここにいう「一」は多に対する一とか、二になる一とかいう意味の一ではない。ここがちょっとむずかしい所であるが、繰返る一ではなく、一それ自らの一なのである。吉兵衛という妙好人の言葉を借りると、「為始めで為納め」、つまり「為直しのない」ことなのである。茶を点てるのは、そういう行いでなければならぬというのである。そうなると何度茶を点てようが、いつどこで茶を点てようが、まっさらな想いの茶になる。反復などということは消えてしまう。一度一度で完了している。だから倦怠ということがない。前に出した言葉を用いると、茶を縦に点てるということになる。