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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

「なあんだ。少年の助手は、このごろ、いくらでもいるよ」

「ところが、少し変なことになったのです」

「あまり、もったいぶらないで、どんどん先を話したらいいだろう」

「は、つまり、自動車は、脱兎の如く逃走いたしました」

「逃げたとは、変だな。白バイは、何をしていたのか」

「いえ、自動車が、猛烈なスピードをあげて逃げてしまったのです」

「逃しては、話にならないね」

「ところが、追いついたのであります」

「どうも君は、話し方を知らないね」

「いえ、課長さんが、もう少し黙っていて下さると、話しよいのですが、むやみに、おいそがせになるもんですから困ります」

「何だ。手のかかることだね。よろしい、では、君が喋り終えるまで、こっちは、一言も喋らない。だが、もっと要領よく、そうしてもっと早く喋ってくれ。きょうは、いつになく気が短いのでね」

「は、それでは……」

と、主任は、例の追跡談をくわしく語り出したのであった。ついにその自動車は、麻布の崖の上から下に落ちてしまったことや、運転手が、まっ逆さまに落ちる自動車の中から、半身を出して、こっちをにらんだことなどを……。

交通主任の口は、なかなか重くて、話は一向スピードを上げなかった。