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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

線上閱讀海野 十三《火星兵団(かせいへいだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 頁

青空文庫

原液製造機械が動くと原液が出来る。それを地下タンクにためる仕掛になっている。そのタンクには、別に圧搾空気を使うポンプがとりつけてあるから、管の栓をひねると、その原液は水のように、いくらでも出て来るのだ」

博士は事もなげに言う。

「ははあ、驚きましたねえ。ところで、その原液は、私たち人間にかかるとどうなりますか。やっぱり体が蒸発してしまいますか」

「いや、そんなことはない。人間の体を蒸発させるような、そんなものではない。しかし、何か作用があると思われるが、そのことは試験をしているひまがなかった。何分にも、早くこれを使わないと、火星兵団のため、崩壊前の地球を、すっかり占領されてしまうことになるからのう」

と、博士はささやくように低い声で言って、持っていた荷物を開くと、中からピストルに似たへんな器具を取出した。

「博士、それは何ですか。変った型のピストルみたいに見えますが……」

と、新田先生は言った。博士が荷をといて取出したのは、まさにピストルとしか見えないものだった。ピストルの胴を、うんとふくらませて、ひだをつけ、握ると、こぶしをすっかりかくしてしまうようなものだった。